ある飛行機の整備士が、自分の整備した飛行機に搭乗していた。
そんな操縦士の話。
飛行機は墜落しそうな状況にあった。
ただし、その状況は整備士だけが知っていて、周りの乗務員・乗客は
まさか自分が乗っている飛行機が墜落しようとは思ってもいない。
なぜ墜落するのがわかっているかというと、
その飛行機の操縦士は実は船の船長で、飛行機を操縦したことがなかった。
その航空会社は船の運航もしているが、飛行機の操縦士が足りなかったため、
やむを得なく、これまで船の操縦していた船長を連れてきた。
離陸できたのは、安定飛行するまでは
ベテランの操縦士が横でサポートしていたのだが、
いつの間にかいなくなっていた。
その一連のやりとりを整備士は知っていた。
そしてこの先、いくつかの大きな山を越えて高度を下げ、
目的地の空港に着陸する。
しかし、この操縦士ではそれを達成することはできない。
うまくできるかはわからないが、
操縦士の操縦席を奪って着陸に挑戦するか、
この飛行機に1つだけあるパラシュートを使って飛び降りるか。
まさにそんな状況、今の仕事。
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